毎日くだもの200グラムメールマガジン □■ くだもの&健康ニュース Vol.230 ■◇ 2021年7月30日(金)配信 こんにちは! 日頃のストレス解消にはやっぱり果物が効果的!特に女性。(文献 紹介から) ────────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ- >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:ブドウ ・ くだもの広場:「令和2年度果物の消費に関する調査」(連載          第1回) ・ 文献紹介:女性のメンタルヘルス、果物が豊富な食生活が大切 ・ 文学の中の果物:ヴエスヴイオ山(斎藤茂吉) ・ くだものいちば ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   ビール苦く葡萄酒渋し薔薇の花     - 正岡子規 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:ブドウ ○ 葡萄・サーモン・チーズのパスタ  パスタを茹でる以外、まったく火を使わないので、暑いときは楽 です。いろいろな色のブドウを使うとカラフルです。 材料(2人分)  ブドウ(大粒で皮も食べられるもの) 12粒、スモークサーモン 60g、ブルーチーズ 30g、オリーブオイル 大さじ3杯、レモン 1/2 個、カッペリーニorスパゲッティ 200g、生バジル 6枚、塩 適量 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/5254133 ○ 鴨のフリカッセ☆30分でお手軽フレンチ  ブドウと鴨の絶妙コラボレーション バゲットと一緒にどうぞ 材料(4人分)  ブドウ(何でもいいですが、種なしのほうが食べる時楽です) 300g、鴨のささみ(マグレ・ド・カナール) 2枚(400g~500g)、 玉ねぎ中 2個、ローリエ 2枚、ベーコン(みじん切り) 100g、コ ニャック(なければ他の洋酒または白ワイン) 大さじ3杯、塩、こ しょう 適宜 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/685065 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:「令和2年度果物の消費に関する調査」(連載          第1回) 中央果実協会が毎年行っている「果物の消費に関する調査」の令 和2年度の結果がまとまりました。中央果実協会のHPにも調査結 果が掲載されていますが、このメルマガでは、調査結果の概要を紹 介していきます。  調査結果をご紹介する前に、昨年の10月に令和元年度の「国民健 康・栄養調査」の結果が公表されましたが、1日当たりの果物の摂 取量は、96.4グラムと2年連続で100グラムを下回る結果となりまし た。  それでは、日常の消費行動から紹介します。 【1日当たりの果物の摂取量】  1日当たりの果物の摂取量では、「100グラムから150グラム未満」 が最も多く33.0%、次いで「50グラムから100グラム未満」が31.0% で、食事バランスガイドで推奨している一日200グラム以上摂取出 来ている人の割合は13.4%で、令和元年度の14.8%からやや減少して います。 【200グラム摂取できていない理由】  1日当たり摂取量が200グラム未満の人の理由としては、「値段が 高く食費に余裕がないから」が44.8%、「他に食べる食品があるか ら」が42.5%、「一度にそんなに量を食べられないからが37.5%と、 これ以外の理由よりもかなり高くなっています。昨年度は「値段が 高く食費に余裕がないから」が3番目でしたが、今年度は1番にな りました。年代別でみると、20代から50代では共通して「値段が高 く食費に余裕がないから」という理由が最も高くなっています。 【果物の購入頻度】  果物の購入頻度は、「週に1~2日」が35.6%、「ほとんど買わな い」が31.5%となっています。この「ほとんど買わない」を性別で みると、男性が47.1%、女性が22.0%と大きな差があります。また、 年齢別、性別では20代男性の53.2%、20代女性の40.8%が「ほとんど 買わない」という非常に高い割合となっているほか、30代、40代の 男性も「ほとんど買わない」が45%程度と高い割合になっています。 【果物の摂取頻度】  果物の摂取頻度は、「ほぼ毎日」が24.2%と最も高くなっていま すが、次に高いのが「ほとんど食べない」で22.3%となっており、 令和元年度の21.7%とほぼ同じになっています。年代別でみると、 年代が高くなるほど「週3~4日」以上の割合が増加する傾向が見 られ、60代では「ほぼ毎日」が4割、「週3~4日」が2割強で、6 割を越える人が「週3~4日」以上摂取しています。 【果物の摂取時間帯】  果物の摂取時間帯は、朝食時が55.8%、夕食時が51.8%、間食のお やつ時が38.3%となっています。令和元年度と比較すると、朝食時、 夕食時の割合がともに増加する一方、間食のおやつ時はやや減少し ています。性別でみると、男性は20代から60代のすべての世代で夕 食時が50%を越えている一方、女性は20代から60代のすべての世 代で朝食時がほぼ60%か、それ以上になっています。 ────────────────────────────── ■ 文献紹介:女性のメンタルヘルス、果物が豊富な食生活が大切  これまでの学際的な研究から、食事パターンや運動が精神的健康 に関与していることが明らかとなってきました。しかし、これらの 関係は複雑で多次元的です。  アメリカ、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校の研究チームは、 食事の改善で心的ストレスを解消できるかについて調べ、女性の精 神的健康状態は男性よりも食事の要因と関連性が強く、果物などが 豊富な質の高い食事でメンタルヘルスを改善できると、「個別化医 療雑誌」に発表しました。  研究では、30歳以上の男女1,209人を対象に、食事や運動の頻度 などを調査し、精神的苦痛に関連する食事パターンとの関連性を解 析しました。  その結果、果物などが豊富な健康的な食生活をしている人は、精 神的にも健康であることがわかりました。  また、興味深いことに、ファーストフードなどを食べている不健 康な食事パターンの人では、精神的苦痛のレベルが男性よりも女性 で高いことが分かりました。このことから、女性は男性より不健康 な食事の影響を受けやすいことが確認されるとともに、女性のメン タルヘルスは男性よりも食事要因との関連が強いことがわかりまし た。  さらに、精神的な健康を改善するには、食生活やライフスタイル を修正すれば良いこともわかりました。  ファーストフード、朝食抜き、カフェイン、精製度の高い食パン など高グリセミック食品はすべて、女性の精神的苦痛に関連してい ました。一方、果物と緑黄色野菜は、精神的健康に関連していまし た。  以上の結果から、果物などが豊富な食生活は、女性の精神的苦痛 に対する防波堤となる可能性があると、研究者は述べています。 【文献】 Begdache, L. et al.: Customization of Diet May Promote Exercise and Improve Mental Wellbeing in Mature Adults: The Role of Exercise as a Mediator. J. Pers. Med., 11: 435. (2021) [doi: 10.3390/jpm11050435] ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:ヴエスヴイオ山(斎藤茂吉)  ポンペイの街をやうやく見物してしまつて、午(ひる)過ぎて入 口のところの食店(レストラン)で赤葡萄(ぶだう)酒を飲み、南 伊太利(イタリー)むきの料理を食べて疲れた身心を休めてゐる。 それから、此処(ここ)で発掘した小さい瓶子(へいし)などを並 べて売るのをのぞくが、値が相当に高いので買ふ気にならない。  そこに、数人の導者が来て、ヴエスヴイオ登山をすすめて止まな い。此処から登山するとせば、驢馬(ろば)に乗つて行く、その方 が登山鉄道で行くよりも賃銭も安く、遙々(はるばる)観光に来た 旅人にとり興味あることであり、一つ一つの経験を印象するにはこ れに越したことはないといふのである。  向うには、ヴエスヴイオの山は半腹に白雲が動いて居り、頂が晴 れて噴煙が立ちのぼつて居る。陰霽(いんせい)常なきこの山とし ては幸運な天気と謂(い)つていい。それに、登山軌道の出来ない 前には、旅人は皆、馬車に乗り、驢馬に乗り、山の頂近くなると徒 歩し、難渋して登山したものである。ある記事には、闇黒(あんこ く)に松明(たいまつ)の火を振り振り、導者らが、原始的な民謡 を歌ひはじめることなどが書いてある。ある記事には、隠者の窟に 年老いた隠者が繩の帯をしめて、旅客に食を饗(さん)し、酒を飲 ませるところなどが書いてある。ゲーテなども、確か驢馬に乗つて 葡萄圃(ぶだうばたけ)の間(あたり)を縫ひながら、それから苔 (こけ)の生えた熔巌の上などを難渋して歩いたのであつただらう か。  即興詩人には、『熔巌は月あかりにて見るべきものぞとて、我等 は暮に至りてヱズヰオに登りぬ。レジナにて驢うさぎうまを雇ひ、 葡萄圃(ぶだうばたけ)、貧しげなる農家など見つつ騎のり行くに、 漸(やうやく)にして草木の勢衰へ、はては片端(かたは)になり たる小灌木、半ば枯れたる草の茎もあらずなりぬ。夜はいと明(あ か)けれど、強く寒き風は忽(たちまち)起りぬ。将(まさ)に没 せんとする日は熾(さかり)なる火の如く、天をば黄金色(わうご んしよく)ならしめ、海をば藍碧色(らんぺきしよく)ならしめ、 海の上なる群れる島嶼(たうしよ)をば淡青(たんせい)なる雲に まがはせたり。真(まこと)に是(これ)一の夢幻界なり。湾に沿 へる拿破里(ナポリ)の市(まち)は次第に暮色微茫(びばう)の 中に没せり。眸(ひとみ)を放ちて遠く望めば、雪を戴(いただ) けるアルピイの山脈氷(こほり)もて削り成せるが如し』かういふ いい文章がある。  僕は暫(しばらく)心が動き、かういふ名文章が胸中を往来し、 暫くは驢馬の背上の人物として僕自身を空想するのであつたが、僕 はおもひ直して、驢馬でポンペイからする登山を断念した。何向き 僕は一人旅をして居るものである。単に詩的な気持から、軽率な冒 険をしてはならぬと思つたのであつた。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、松山市中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。 入荷量が多いのは、ミカン、リンゴ、ブドウ、モモ、メロン、スイ カ、バナナなどです。 [旬の果物と産地] ウンシュウミカンは愛媛産です。 レモンは愛媛産です。 リンゴ(ジョナグールド、ふじ)は青森産です。 ニホンナシ(幸水)は熊本、徳島、愛媛産です。 モモ(夏おとめ、など)は山梨、香川産です。 ブドウ(デラウェア、巨峰、ピオーネ、など)は香川、熊本、香川 産です。 メロン(アンデス、タカミ、など)は愛知、茨城、高知、山形、青 森産です。 スイカは山形、愛媛産です。 バナナはフィリピン、エクアドル産です。 キウイフルーツはニュージーランド産です。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ 編集部より  オリンピックの選手村の食堂には、たくさんの果物などがオリン ピアンのために用意されています。肉体的な栄養供給のため必須で すが、精神的な安定のためにも大切です。テニスの大坂なおみ選手 は、スイカを食べてリラックスしているそうです。(tnk)  猛暑が続く中、いよいよ東京オリンピックが開幕しました。連日、 たくさんの競技で熱戦が繰り広げられています。熱中症に注意しな がら、世界から集まったアスリートを応援しましょう。 (EK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 kudamononews@kudamono200.or.jp Copyright(C) 2011-2021.  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