毎日くだもの200グラムメールマガジン □■ くだもの&健康ニュース Vol.206 ■◇ 2020年6月5日(金)配信 こんにちは! 新型コロナウイルス対策として免疫力を高めるためには果物の摂取 が必要不可欠です(文献紹介参照)。 ────────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ- >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:パイナップル ・ くだもの広場:「令和元年度果物の消費に関する調査」          (連載第3回) ・ 文献紹介:免疫機能を高めるための健康な食事とは ・ 文学の中の果物:人間本性論-実験的研究方法を精神上の主題   に導入する一つの企て(デイビッド・ヒューム:井上基志訳) ・ くだものいちば ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   葉桜の上野は闇となりにけり     - 正岡子規 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:パイナップル ○ 沖縄風くうす味噌のラフティー  公設市場で買ったお土産の「くうす味噌」を使って豚バラ肉を煮 込みました。 材料  パイナップル 一かけ、ワイン 大さじ1杯、くうす味噌 30g、豚 バラ肉塊 360g、塩、酒、みりん、唐辛子、長ネギ、など。 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/4645649 ○ 豚肉とゴーヤとパイナップルの沖縄風カレー  苦味のあるゴーヤをカレーに入れて食べやすくしました。パイナ ップルも入れて・・・。 材料(8皿分)  パイナップル 1/2個(正味250g)、ゴーヤ 1本、豚バラ薄切り 肉 300g、など。 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/643521 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:「令和元年度果物の消費に関する調査」          (連載第3回) 今回は、令和元年度「果物の消費に関する調査」の結果のうち、 日常の果物加工品の消費行動について紹介します。 【生鮮果物と果物加工品の摂取】 果物の生鮮と加工品の摂取では、「生鮮果物が主体」が64.4%、 果物加工品が主体は10.9%にとどまっています。生鮮が主体の 傾向は、年代が高くなるほど高くなる傾向があり、20代の45. 2%に対して60代は82.1%となっています。 【果物の購入場所】 果物の購入場所は、「スーパーマーケット」が83.6%、「道の 駅などの食品直売店」が11.2%、「八百屋」が10.3%で スーパーマーケットが突出して高くなっています。果物を200グ ラム以上摂取している方は八百屋の利用が21.6%と高くなって います。 【果物加工品の購入場所】 果物加工品の購入場所は「スーパーマーケット」が77.1%、 「コンビニエンスストア」が15.5%、デパートが7.3%とな っています。スーパーマーケットが突出して高いのは生鮮果物と同 じですが、コンビニエンスストアが第2位となっており、生鮮食品 の場合が5.3%と第5位となっていることと大きく異なっていま す。 【果物加工品の摂取頻度】  果物加工品の摂取頻度は、「月に1から3日」が36.8%、 「週に1~2日」が27.0%、「ほとんど食べない」が19.6 %となっています。特徴的なのは、20代の男性と60代の女性は、 「ほぼ毎日摂取する」が10%を越えています。 【購入機会の多い果物加工品】  購入機会の多い果物加工品は、「果汁100%ジュース濃縮還 元」が37.9%、「果汁100%ジュースストレート」が20. 4%、「カットフルーツ」が18.7%となっています。年代別で みると、年代が低いほど「果汁100%ジュース濃縮還元」、「フ ルーツゼリー」が高くなり、年代が高いほど「ドライフルーツ」が 高くなっています。 【果物加工品の今後の摂取意向】  増やしたいものの上位は、「果汁100%ジュースストレート」 が21.6%、「カットフルーツ」が20.9%、「果汁100%ジ ュース濃縮還元」が19.7%となっています。一方、「果汁10% 以上のジュース」では増やしたいが8.9%に対して、減らした いが12.9%と減らしたい人が上回っています。 【果汁100%ジュースなどの購入頻度】  「果汁100%ジュース濃縮還元」は、「月1~3日」が41.8%、 「週1~2日」が24.6%、「ほとんど買わない」が24.1% となっています。  「果汁100%ジュースストレート」は、「月1~3日」が36.7%、 「ほとんど買わない」が29.6%、「週1~2日」が21.1%、 となっています。  「カットフルーツ」は、「月1~3日」が41.2%、「ほとん ど買わない」が27.8%、「週1~2日」が23.6%、となっ ています。 ────────────────────────────── ■ 文献紹介:免疫機能を高めるための健康な食事とは  新型コロナウイルスの流行中は、健康な人、特に急性呼吸器疾患 の症状を示す人は、家に留まるように要求されています。WHO/ヨー ロッパは、新型コロナウイルスに対抗するための免疫機能を高める 食事ガイドを公開しています(文献1)。この食事ガイドには、免 疫システムを高めるのに役立つ栄養に関する重要な情報が含まれて います。また、この食事ガイドに従えば、外出できないなどで食材 が不足しても、健康的な食事を続けることができます。  行動制限中は、生鮮食品の購入が難しくなり、健康的で多様な食 生活を続けられなくなります。すると、高度に加工された食品の消 費量が増えるため、脂肪、糖分、塩分が多くなる傾向があります。 こうした摂食行動は、免疫システムや身体的および精神的健康に悪 影響を及ぼします。  食事ガイドでは、食材を購入して使用する際のヒント、安全な食 品の取り扱い方法の他に、塩、添加砂糖、脂肪の摂取を制限する方 法などについて解説しています。また、栄養価が高く、一般に手頃 な価格で入手しやすく、保存期間が長い、缶詰製品も含まれていま す。 <<一般的な食事のヒント>> ○ 計画を立てる-必要なものだけを購入する  ヨーロッパの複数の地域で、過剰購入の事例が確認されています。 パニック買い行動は、食品価格の上昇、食品の過剰消費、製品の不 均等な流通などの悪影響をもたらします。そのため、自宅にあるも のを評価し、摂取量を計画し、必要量を購入してください。また、 新鮮な食材と、賞味期限が短いものを最初に使用します。新鮮な製 品、特に果物、野菜、低脂肪乳製品が利用できる場合は、これらを 他の食品よりも優先してください。冷凍果物や野菜は、長期間にわ たって便利に使用することができ、生鮮食品とほぼ同様の栄養価を 持っています。食品の無駄を避けるため、残りは別の料理のために 冷凍することを検討してください。 ○ 1回の摂取量に注意  長期間家にいると過食につながる可能性があります。各国の食事 ガイドラインに従って適切な量を摂取してください。 ○ 十分な食物繊維の摂取  食物繊維は、消化器官を健康にします。また、満腹感が長時間続 くため、過食を防ぐことができます。適切な食物繊維の摂取を確実 にするために、食事に果物、野菜、豆類、全粒食品を含めます。 ○ その他    塩分を摂りすぎない(5g未満)。添加された砂糖を摂りすぎない (5%未満)。脂質を摂りすぎない(30%未満)。水分の補給(水が 最も健康的で安価な飲み物)。アルコールを避ける、衛生面に注意、 など。 <<健康的な最高の食材とは>> ○ 新鮮な果物と野菜  WHOは、1日あたり最低400 g(5サービング:握り拳5個)の果物 と野菜の摂取を推奨しています。カンキツ、リンゴなどは良い選択 肢です。 ○ 冷凍果物と野菜  ベリーなどの冷凍フルーツは、食物繊維とビタミンが高レベルで あり、優れたオプションです。 ○ ドライフルーツ、ナッツ、種子  無塩、無糖のドライフルーツは、健康的なスナックとして、また はサラダに利用できます。 ○ その他の健康的な食材  全粒穀物とでんぷん質の根菜(ジャガイモ、サツマイモなど)、 タマゴ、野菜や魚の缶詰、低脂肪で保存安定性のある牛乳、など。 ■ わが国の感染症対策のための栄養  わが国の新型コロナウイルスに対するガイドラインは、(国立研 究開発法人)医薬基盤・健康・栄養研究所などが公表しています。 その中で、食事バランスガイドが食事の基本であると述べています。 従って、わが国でも、新型コロナウイルス対策には、少なくとも果 物を毎日200g摂取することが推奨されています(文献2)。ところ が現状は、その半分しか摂取していません。免疫力アップのために も果物の摂取量を増やすことが緊急の課題です。 【文献】 1) Food and nutrition tips during self-quarantine  http://www.euro.who.int/en/health-topics/health-emergencies/ coronavirus-covid-19/technical-guidance/food-and-nutrition-tips-during-self-quarantine 2) 新型コロナウイルス感染症対策としての栄養・身体活動(運動) について https://www.nibiohn.go.jp/eiken/corona/pdf/corona_japanese.pdf ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:人間本性論-実験的研究方法を精神上の主題   に導入する一つの企て(デイビッド・ヒューム:井上基志訳)  我々の観念の出現は対応印象を産まない。単に考えるだけではい かなる色も知覚せず、いかなる感覚も感じない。一方我々は、心や 物どちらに関するどんな印象でも、自己に類似しかつ勢いと生気の 程度においてのみ異なる観念が絶えず伴うことを見出す。互いに類 似する単純印象とその対応観念の恒常的連接は、両者のいずれか一 方が他方の原因である有力な証拠であり、この印象が先立つ点は、 印象こそ観念の原因であって観念が印象の原因ではない有力な証拠 である。  これを確証するため、もう一つの明白で説得力のある現象を考察 する。それは例えば、生まれながらの盲人聾者のように、ある印象 を起こす機能が偶然にその作用を阻害されている場合は常に、その 印象が欠けているのみならず対応観念も欠け、従って両方とも、か すかな跡すら心に出現しないのである。これは、感覚器官が全く破 壊されているときだけでなく、感覚器官を特定の印象を産むように 活動させたことが一度もないときもまた同様である。例えば、実際 に味わわなければ、パイナップルの味の正しい観念を心に造ること は不可能である。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、沖縄県中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。 入荷量が多いのは、リンゴ、スイカ、バナナ、パイナップルなどで す。  沖縄のパイナップルの収穫時期は、石垣島で4月下旬~7月下旬、 沖縄本島で5月中旬~8月初旬頃です。 [旬の果物と産地] ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ、レモンはアメリカ産です。 グレープフルーツはイスラエル産です。 リンゴ(ジョナゴールド、ふじ)は青森産です。 モモは福岡産です。 ブドウ(デラウェア、など)はオーストラリア産です。 メロン(アールス、ハネジュ、など)は鹿児島、メキシコ産です。 スイカは沖縄産です。 バナナはフィリピン産です。 キウイフルーツはニュージーランド産です。 パイナップルは沖縄産です。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ 編集部より  新型コロナウイルス対策には、十分な果物の摂取が必要なことは、 医科学的に証明されています。従って、「果物の食べ過ぎに注意」 は、免疫力を高め健康でいられる機会を奪っている発言ではないか と思います。(tnk)  今年は、新型コロナウィルスの影響で外出自粛となったため、春 を感じることなく6月となり、5月に梅雨入りした沖縄・奄美に続 き、九州南部、四国も梅雨入りしました。蒸し暑い中で、まだまだ マスクを手放せない状況が続きそうですが、早く季節感を感じられ る普通の生活が戻ってくることを祈るばかりです。(EK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 kudamononews@kudamono200.or.jp Copyright(C) 2011-2020.  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