毎日くだもの200グラムメールマガジン □■ くだもの&健康ニュース Vol.205 ■◇ 2020年5月22日(金)配信 こんにちは! 情報発信源としてYouTubeの役割が高くなっていますが、専門家や 政府機関は十分に活用できていない現況が明らかに。 ────────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ- >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:サクランボ ・ くだもの広場:「令和元年度果物の消費に関する調査」(連載第2回) ・ 文献紹介:YouTubeで誤報が拡散 ・ 文学の中の果物:雪の女王(ハンス・アンデルセン:楠山正雄訳) ・ くだものいちば ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   ほす衣の袖にも一つ栗の花     - 正岡子規 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:サクランボ ○ ソルティライチ風味のさくらんぼアイス  5倍濃縮飲料「ソルティライチ」味が、大人のアイスクリーム。 キルシュに漬けた日本のサクランボがアクセントでございます 材料(8人分くらい)  日本のサクランボ 150g(15粒くらい)、キルシュワッサー 20ml、 生クリーム(動物性47%) 100g、和三盆糖 45g、牛乳(できればノ ンホモ) 200ml、5倍濃縮「ソルティライチ」 50ml 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/6153894 ○ さくらんぼの豆乳カスタードグラタン  カスタードがとろ~り フルーツグラタンです 材料  サクランボ 8粒、豆乳 100mlc、コーンスターチ 大1杯、卵 1個、 ハチミツ 大1~2杯、バニラエッセンス、粉砂糖 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/1113577 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:「令和元年度果物の消費に関する調査」(連載第2回) 前回に続いて令和元年度「果物の消費に関する調査」のうち、日 常の消費行動の続きを紹介します。 【果物の摂取時間帯】  果物の摂取時間帯は、朝食時が52.4%、夕食時が48.1%、 間食のおやつ時が40.4%となっています。性別でみると、男性 は20代から50代で夕食時が50%を越えている一方、女性は20 代から60代のすべての世代で朝食時が50%から60%近くに なっています。 【果物の摂取理由】  果物の摂取理由は、「おいしく好きだから」が66.4%、「健 康によいから」が59.5%、「旬や味覚を楽しめるからから」が 49.3%と上位3つの摂取理由となっています。平成30年度と 比べて「健康によいから」が57.1%から2.4ポイント増加し ています。特徴が見られるのは、30代、40代、50代の女性は、 およそ3割から4割が「美容に良いから」が摂取理由となっており、 女性全体で27.1%となっています。 【果物を毎日は摂らない理由】  果物を毎日は摂らない理由は、「他の食品に比べて値段が高いか ら」が36.4%、「日持ちがせず買い置きができないから」が 34.7%、「食べるまでに皮をむくなど手間がかかるから」が29.3% となっており、平成30年度と上位3位は同じとなっています。 【果物の摂取方法】  果物の摂取方法は、「そのままで」が95.3%と突出しており、 次に「ヨーグルトに入れて」が35.8%で、これ以外は、いずれ も10%を下回っています。特徴が見られるのは、女性の20代、 40代、50代、60代の女性で「ヨーグルトに入れて」が45% 近くあり、女性全体で43.2%と男性の27.7%を大きく上回 っています。 【果物の摂取を増加できると思う方法】  果物の摂取を増加できると思う方法としては、「果汁(100% ジュース)」と「カットフルーツ」がどちらも40.2%となって います。 【果物のイメージ】  果物のイメージは「おいしい」が75.6%、「甘い」が61.7% と、この2つが高く、次は「ビタミンが高い」40.2%と続 いています。特徴的なのは、20代の女性の75.7%が「甘い」 と答えており、また、同じく20代の男性も67.1%が「甘い」 と答えており、突出した高さとなっています。 ────────────────────────────── ■ 文献紹介:YouTubeで誤報が拡散  新型コロナウイルスは、今世紀最大の公衆衛生緊急事態であり、 治療や予防にはソーシャルメディアプラットフォームであるYouTube の利用が不可欠です。YouTubeは、他のソーシャルメディアプラッ トフォームと比較して、音声と映像によるコミュニケーションを使 用しているため、すべての人々が簡単に利用できることです。  カナダ、オタワ大学の研究チームは、YouTube上で発信されてい る視聴者数上位の新型コロナウイルス関連ビデオの四分の一以上に、 誤りや誤解を招くあるいは不正確な情報が流されており、潜在的な 害を与えていることが分かったと、イギリス医師会雑誌「BMJグ ローバルヘルス」に発表しました。  良質の信頼性の高い情報が、行政府や専門家からもYouTubeを通 じて広く発信されていますが、理解困難であったり一般への訴求力 に欠けていることなどから、届くべき人々に届いていません。  先行研究が示しているのは、YouTubeが、公衆衛生上の危機(豚 インフルエンザ、エボラ出血熱など)においては、有用な情報源で も誤情報源でもありました。しかし、現在ではソーシャルメディア の使われ方も変化しています。また先行研究ではすべてが検証済み の測定ツールを用いていたわけではありませんでした。  そこで、YouTube上のコロナウイルスや新型コロナウイルスに関 する情報の信頼性と質を評価するために、2020年3月21日の時点で もっとも多く視聴されたビデオを検索しました。  研究では、重複や英語以外のもの、音声または映像が含まれない ものを除いた69件(/150件)を解析しました。  各ビデオの信頼性と質にについては、検証済みの採点システム (mDISCERNとmJAMA)で評価しました。平均的視聴者に対するコン テンツの有用性は、新型コロナウイルス固有のスコア(CSS)を用 いました。これはほかの緊急公衆衛生自体において開発された類似 のシステムを改変したものです。判定の対象となったのは、①典型 的な症状、②予防、③可能な治療法、④疫学についての情報につ いてCSSポイントが与えられました。  専門機関や政府機関の動画は、他のどのソースよりも、新型コロ ナウイルススコアのすべての指標にわたって正確性、使いやすさ、 品質の点で大幅に高く評価されましたが、目立ちませんでした。  分析に含まれた69本の動画の再生回数は、合計で2億5780万4146 回でした。そのうち、ネットワークニュースが視聴の最大の割合を 占め(29%)、次いで消費者(22%)、娯楽ニュース(21%)、イ ンターネットニュース(12%)、専門家(7%)、新聞(5%)、教 育機関(2%)、 政府機関(2%)の順でした。  50本近くの動画(72.5%)には、事実に基づく情報しか含まれて いませんでした。しかし、4本に1本以上(19本、27.5%)は誤解を 招く、または不正確な情報が含まれており、6204万2609回の視聴 (全体の24%)を占めていました。  誤解を招く19本の動画のうち、約3分の1はエンターテイメントニ ュースで、ネットワークとインターネットのニュースソースはそれ ぞれ約4分の1を占めていました。消費者が作成したビデオは全体の 13%でした。  誤解を招くまたは不正確な情報には、製薬会社はすでに治療法を 持っているが売ることを拒んでいるという誤情報、いくつかの国で は新型コロナのより強力な株が蔓延しているという誤情報、一般市 民への不適切な推奨事項の提示、差別的な発言、陰謀論などでした。  この結果は、YouTubeに関する研究で報告されてきた予測をはる かに上回るものでした。膨大な視聴率を考えると憂慮すべきことで あると、研究者は述べています。  最も多く視聴されたYouTube動画の4分の1以上に誤解を招く情報 が世界中の何百万人もの視聴者に届きました。そのため、公衆衛生 機関はYouTubeを使用してタイムリーで正確な情報を提供し、誤っ た情報の拡散を最小限に抑える必要があると、研究者は結論付けて います。 【文献】 Li, H., et al.:YouTube as a Source of Information on COVID-19: A Pandemic of Misinformation? BMJ Glob Health, 5: e002604 (2020) [doi: 10.1136/bmjgh-2020-002604] ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:雪の女王(ハンス・アンデルセン:楠山正雄訳)  それからおばあさんは、ざぶりざぶり水の中にはいって、撞木杖 で小舟をおさえて、それを陸おかのほうへひっぱってきて、ゲルダ をだきおろしました。ゲルダはまた陸にあがることのできたのをう れしいとおもいました。でも、このみなれないおばあさんは、すこ し、こわいようでした。 「さあ、おまえさん、名まえをなんというのだか、またどうして、 ここへやってきたのだか、話してごらん。」と、おばあさんはいい ました。そこでゲルダは、なにもかも、おばあさんに話しました。 おばあさんはうなずきながら、「ふん、ふん。」と、いいました。 ゲルダは、すっかり話してしまってから、おばあさんがカイをみか けなかったかどうか、たずねますと、おばあさんは、カイはまだこ こを通らないが、いずれそのうち、ここを通るかもしれない。まあ、 そう、くよくよおもわないで、花をながめたり、さくらんぼをたべ たりしておいで。花はどんな絵本のよりも、ずっときれいだし、そ の花びらの一まい、一まいが、ながいお話をしてくれるだろうから といいました。それからおばあさんは、ゲルダの手をとって、じぶ んのちいさな家へつれていって、中から戸にかぎをかけました。  その家の窓は、たいそう高くて、赤いのや、青いのや、黄いろの 窓ガラスだったので、お日さまの光はおもしろい色にかわって、き れいに、へやのなかにさしこみました。つくえの上には、とてもお いしいさくらんぼがおいてありました。そしてゲルダは、いくらた べてもいいという、おゆるしがでたものですから、おもうぞんぶん それをたべました。ゲルダがさくらんぼをたべているあいだに、お ばあさんが、金のくしで、ゲルダのかみの毛をすきました。そこで、 ゲルダのかみの毛は、ばらの花のような、まるっこくて、かわいら しい顔のまわりで、金色にちりちりまいて、光っていました。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、札幌市中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。 入荷量が多いのは、リンゴ、イチゴ、スイカ、バナナなどです。ウ メやサクランボも入荷しています。 [旬の果物と産地] ウンシュウミカンは佐賀産です。 バレンシアオレンジ、グレープフルーツ、レモンはアメリカ産です。 リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林)は青森産です。 サクランボ(佐藤錦)は山形産です。 ウメは宮崎、福岡産です。 ブドウ(デラウェア、など)は大阪産です。 イチゴは北海道産です。 メロン(クインシー、など)は茨城、北海道産です。 スイカは千葉、熊本産です。 バナナはフィリピン、メキシコ産です。 パイナップルはフィリピン産です。 キウイフルーツはニュージーランド産です。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ 編集部より  文献紹介の中で、誤った情報が上げられていましたが、わが国の メディアでもほとんど同じことが発信され、拡散しています。一方 で、正確な果物情報が拡がらないのとは対照的です。(tnk)  新型コロナウィルスの緊急事態宣言が、39県で解除されて残り の7都道府県も新規感染者数が減少に向かっているようですが、こ こで気を緩めると、第2波の襲来を招きかねません。一日も早い収 束に向けた行動を続けましょう。(EK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 kudamononews@kudamono200.or.jp Copyright(C) 2011-2020.  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