毎日くだもの200グラムメールマガジン □■□ くだもの&健康ニュース Vol.48 ■□■ 2013年7月12日(金)配信 みなさん、こんにちは! 今週はモモの特集です。 ───────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ− >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:モモ ・ くだもの広場:果物の消費量が減っていると聞きましたが、他          の食品はどうですか。 ・ 文献紹介:地中海式食事法は高尿酸血症の改善に有効 ・ 花実好きの家庭果樹だより:ブラックベリー ・ 文学の中の果物:田端日記(芥川龍之介) ・ くだものいちば ・ 新刊本紹介:「SUMMARY 要約 食物、栄養、身体活動とがん予         防:世界的展望」 ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   桃は果物のうちでいちばん 仙人めいている。    − 夏目漱石(「三四郎」) ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:モモ ○ 桃と豚肉のソテーベリー醤油ソース  福島の採れたて固い桃とベリージャムが豚肉にぴったり 材料(2人分)  モモ 1個、豚肉 300g、ベリージャム、塩、醤油 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 http://cookpad.com/recipe/1898329 ○ チキンの白桃煮  チキンと調味料を入れて、ただ煮込むだけの簡単レシピです。 材料(1人分)  鶏胸肉 1枚、白桃ジャム 大さじ2杯、酒、醤油、塩コショウ 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 http://cookpad.com/recipe/1246340 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:果物の消費量が減っていると聞きましたが、他          の食品はどうですか。      果物大好きのミカさんが、なにか聞きたそうに、博士のところに やって来ました。 ミカ:こんにちは。果物の消費量が減っていると聞きましたが、他    の食品はどうですか。 博士:こんにちは。我が国で供給される食料の生産から最終消費に    至るまでの総量を明らかにしている「食料需給表」で、この    10年間の主要な品目の国民1人・1日当たり供給純食料(注)    の推移をみると、米をはじめ野菜や果実、魚介類、さらに、    これまで増加傾向にあった牛乳・乳製品や砂糖、油脂類まで    軒並み減少傾向になっているね。  ミカ:増えている品目はありますか。 博士:肉類が増加傾向にあるね。でも、豚肉と鶏肉は増えているけ ど、牛肉は減少から横ばいだね。それに、小麦も横ばいから わずかに増加しているね。 ミカ: 多くの品目が減少しているようですが、1人当たりの食べる    量が減ったのですか。 博士:食料需給表で、国民1人1日当たり供給熱量をみると、漸減 傾向にあり、2011年は2,436kcalで、2000年の2,643kcalから 7.8%減少しているね。 ミカ:どうして、そんなに減少しているんですか。 博士:メタボ対策が効を奏して、量より質を求めて、カロリーの高    いものが避けられるようになったのかな。果物は低カロリー でビタミンもミネラルも、食物繊維も豊富な良質の食品だか ら、もっと食べて欲しいね。 (注)純食料は、粗食料に歩留り(通常の食習慣において廃棄され    る部分を除いた可食部の当該品目の全体に対する重量の割合)    を乗じたもので、人間の消費に直接利用可能な食料の形態の    数量。 ────────────────────────────── ■ 文献紹介:地中海式食事法は高尿酸血症の改善に有効  スペイン・ロビーラ・イ・ビルジリ大学などの研究チームは、地 中海式食事法は、高尿酸血症のリスクを下げると、「老年医学雑誌 シリーズA:生物科学と医科学」のオンライン版(2013年4月17日) に発表しました。  高尿酸血症は、日本では血中尿酸濃度が7mg/dl以上の状態をいい ます。メタボリックシンドロームや高血圧、2型糖尿病、慢性腎疾 患、痛風、心血管疾患とそれによる死亡率との関連が指摘されてい ます。  地中海式食事法とは、果物と野菜、豆類、オリーブ油、種実類、 全粒穀物をたっぷりと摂取し、乳製品、鳥肉は中程度に、牛や豚等 の獣肉やジュース類、クリーム、菓子類は控えめにする食事法です。  研究は、7447人(男性55-80歳、女性60-80歳)を対象とした5年 間におよぶ大規模な介入試験を行いました。被験者は、心血管疾患 を持たないが、2型糖尿病患者または冠動脈疾患のリスクを持つ人 たちです。  試験開始時に高尿酸血症だった人のうち、地中海式食事法を順守 した人ほどその後改善率が高いことがわかりました。獣肉の摂取量 が1日1サービング以下の場合、高尿酸血症リスクが23%低下しま した。ワインを週7杯以上飲むと高尿酸血症リスクが上昇しました。  また、高尿酸血症の改善は、減量や身体活動の変化とは関係なく、 地中海式食事法単独での効果が確認されました。  以上の結果から研究者らは、地中海式食事法のもつ抗酸化作用や 抗炎症作用により血中の尿酸濃度が低下したと考えています。 【文献】 Guasch-Ferre, M. et al.: Mediterranean Diet and Risk of Hyperuricemia in Elderly Participants at High Cardiovascular Risk. J. Gerontol. A. Biol. Sci. Med. Sci., online April 17, (2013) [doi: 10.1093/gerona/glt028] ────────────────────────────── ■ 花実好きの家庭果樹だより:ブラックベリー    ブラックベリーの実が熟して、赤から黒色に変わってきました。 黒くなったブラックベリーの実は、下記のサイトにあります。 http://www.kudamononet.com/kudamono200/back_number/K&K048phto1.html  黒くなった実を取って味わっています。(花実好き)  ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:田端日記(芥川龍之介)  ところが飯を食って、本郷の歯医者へ行ったら、いきなり奥歯を 一本ぬかれたのには驚いた。聞いて見ると、この歯医者の先生は、 いまだかつて歯痛(しつう)の経験がないのだそうである。それで なければ、とてもこんなに顔のゆがんでいる僕をつかまえて辣腕 (らつわん)をふるえる筈がない。  かえりに区役所前の古道具屋で、青磁(せいじ)の香炉(こうろ) を一つ見つけて、いくらだと云ったら、色眼鏡をかけた亭主(てい しゅ)が開闢(かいびゃく)以来のふくれっ面(つら)をして、こ ちらは十円と云った。誰がそんなふくれっ面の香炉を買うものか。  それから広小路(ひろこうじ)で、煙草と桃とを買ってうちへ帰 った。歯の痛みは、それでも前とほとんど変りがない。  午飯(ひるめし)の代りに、アイスクリイムと桃とを食って、二 階へ床(とこ)をとらせて、横になった。どうも気分がよくないか ら、検温器を入れて見ると、熱が八度ばかりある。そこで枕を氷枕 (こおりまくら)に換えて、上からもう一つ氷嚢(ひょうのう)を ぶら下さげさせた。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、水戸市公設地方卸売市場に入荷している果物について紹 介します。入荷量の多い果物はスイカ、メロン、リンゴ、スモモな どです。茨城の名産品が多く入荷しています。 メロン(アールス、アンデス、クインシー、タカミ、など)は茨城、 山形産などです。 スイカは茨城、千葉、鳥取産です。 スモモ(ソルダム)は山梨産です。 モモは山梨産などです。 リンゴ(ふじ、王林)は青森産です。 ニホンナシ(幸水)は茨城産です。 サクランボ(佐藤錦)は山形産です。 ブドウ(デラウェア、巨峰、など)は山梨、大阪、栃木産などです。 ウンシュウミカン(ハウスみかん)は愛媛、大分産などです。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ 新刊本紹介:「SUMMARY 要約 食物、栄養、身体活動とがん予防 :世界的展望」  がん研究の専門家として、「毎日くだもの200グラム運動」を ご指導いただいている九州大学名誉教授の廣畑富雄先生が、2007年 に世界がん研究基金と米国がん研究機構から報告された「食物、 栄養、身体活動とがん予防:世界的展望」の「Snmmary 要約」を 和訳され、小冊子として出版(400円)されました。  先生は、がん及び疫学の専門家として同報告書編纂委員を務めら れています。また、小冊子では、果物や他の食品とがんのリスクと の関連が一目でわかります。  ご購入を希望される方は下記(廣畑先生)へご連絡下さい。 Tel&Fax:092-585-7800  e-mail:wcrf.hirohata@csf.ne.jp     ────────────────────────────── ■ 編集部より  疫学研究などで行われる食生活の調査は、実態を反映しているの でしょうか。今回の「くだもの広場」の話題も、そうした調査の難 しさの一端を示しています。そのため、疫学調査の場合は、完全に 独立した調査研究を多数収集し、改めて再検討(メタアナリシス) します。そして、その結果が生理学や臨床結果と一致して初めて科 学的証拠として判定します。果物&健康ニュースはこうした科学的 証拠を重視しています。(tnk)  今年は、早く梅雨が明けて、真夏のような暑い日が続いています。 熱中症の予防に、果物を食べて、水分やビタミン、ミネラルを補給 することが流行するといいですね。(HK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 Copyright(C) 2011-2013.  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