毎日くだもの200グラムメールマガジン □■□ くだもの&健康ニュース Vol.27 ■□■ 2012年7月20日(金)配信 みなさん、こんにちは! 果物で夏バテや熱中症の予防を 今週はスモモの特集です。 ───────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ− >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:スモモ ・ くだもの広場:果物は夏バテや熱中症の予防になりますか。 ・ 文献紹介:食物繊維は虚血性心疾患の予防に効果 ・ 文献紹介:ルチンが血栓の形成を予防 ・ 花実好きの家庭果樹だより:ブラックベリー ・ 文学の中の果物:芽生(島崎藤村) ・ くだものいちば ・ くだもの豆知識:ニホンスモモの歴史 ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   夕立にふりまじりたる李かな      − 正岡子規 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:スモモ ○ 焼きすもも  酸っぱいスモモはカラメル焼きにすると甘酸っぱいデザートに変身  ぜひ作りたてをアイスクリームと一緒に 材料(2人分)  スモモ 2個、グラニュー糖 適量(小さじ2杯ぐらい)、蜂蜜 小 さじ1杯、など 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 http://cookpad.com/recipe/1874608 ○ すももと白玉のコンポート  スモモの季節になりました。夏にピッタリの冷たいデザートです 材料  ソルダム(スモモ) 500g、レモン汁 小さじ 1杯、コンポート の汁 200g、白ワイン 100t、砂糖 120g、など。 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 http://cookpad.com/recipe/1849238 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:果物は夏バテや熱中症の予防になりますか。  スポーツマンのりん太君が何か聞きたそうに博士のところにやっ て来ました。 りん太:こんにちは。急に暑くなって熱中症のニュースでいっぱい    ですが、夏バテはどうして起きるんですか。 博士:こんにちは。本当に暑くなってきたね。日本の夏は高温多湿    で蒸し暑いため、食欲がなくなったり、寝苦しくて睡眠不足    になったりして生活のリズムが崩れやすくなるんだ。    食欲がなくなると栄養バランスが偏り、体調を整えるビタミン    やミネラルが不足して夏バテになるんだね。おまけに暑いと    汗をたくさんかくので、水分やミネラルがさらに消耗して体    力が低下し、脱水症や熱けいれん、熱射病などの熱中症にな    りやすいんだよ。 りん太:果物は夏バテや熱中症の予防になりますか。 博士:もちろんだよ。果物は水分も多いし、ビタミンもミネラルも    豊富だから、不足しがちな水分や栄養素の補給にいちばん向    いている食べ物だね。それに、食欲がないときでも、食べや    すいので、ぜひ夏に食べて欲しい食品だね。 りん太:ももやぶどう、なし、スイカなどが良いんですか。 博士:そのとおりだよ。冷やして食べると美味しくて暑い夏にぴっ    たりの果物だね。日本の夏を美味しく味わって、夏バテを吹    き飛ばしてもらいたいね。     ────────────────────────────── ■ 文献紹介:食物繊維は虚血性心疾患の予防に効果  イギリス、オックスフォード大学の国際研究チームは、果物や野 菜、全粒穀物から食物繊維を沢山摂取している人は、虚血性心疾患 による死を予防できると「ヨーロッパ臨床栄養学雑誌」の電子版に 発表しました。  研究では、ヨーロッパ8カ国に暮らす30万6,331人の男女を対象 に、食物繊維の摂取量と虚血性心疾患による死亡との関係を解析し ました。  食物線維の摂取量は、研究開始時に行った食物摂取頻度調査に加 えて、24時間の食事内容を思い出し法を併用してデータを補正しま した。平均11.5年の追跡期間に2,381 人が虚血性心疾患で死亡しま した。  解析の結果、食物繊維の摂取の増加は、虚血性心疾患による死亡 のリスクを下げることが分かりました。食物繊維の摂取量が1日当 たり10g増加するごとに虚血性心疾患による死亡リスクが15%低下 しました。  以上の結果から、研究者らは、食物繊維の高摂取は虚血性心疾患 による死亡の低リスクに関連しており、食物繊維の供給源の違いに よる効果の差はあまり明確ではないと述べています。 【文献】 Crowe, F.L. et al.: Dietary fibre intake and ischaemic heart disease mortality: the European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition-Heart study. Eur. J. Clin. Nutr., Online May 23. (2012) [doi: 10.1038/ejcn.2012.51] ────────────────────────────── ■ 文献紹介:ルチンが血栓の形成を予防  カンキツなど果物や野菜に多く含まれているルチン(ケルセチン -3-ルチノシド)に、血栓の形成を防ぐ効果のあることが、「臨床研 究雑誌」に報告されました。  これまで、血小板や内皮細胞から分泌されるタンパク質ジスルフィ ドイソメラーゼ(PDI)が少ないと血栓ができにくいと示唆されてい ました。  今回、研究者らは、5,000種類以上の化合物を調べ、ルチンがジス ルフィドイソメラーゼの分泌を抑制する作用が最も強いことを見いだ し、さらに、ルチンをマウスに経口投与する実験を行って、ルチンが ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)の分泌を抑制し、血栓の形成を防 ぐ効果を確認しました。 【文献】 Jasuja, R. et a..; Protein disulfide isomerase inhibitors constitute a new class of antithrombotic agents. J. Clin. Invest.,122: 2104-2113. (2012) [doi:10.1172/JCI61228] ────────────────────────────── ■ 花実好きの家庭果樹だより:ブラックベリー  5月中旬に咲いた花が赤い実になり、順々に黒く熟してきました。  黒く熟したブラックベリーの実の写真は下記のサイトにあります。 http://www.kudamononet.com/kudamono200/back_number/K&K027phto1.html  毎朝、黒く熟した実を摘んで味わっています。(花実好き) ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:芽生(島崎藤村)  浅間の麓(ふもと)へも春が近づいた。いよいよ私は住慣れた土 地を離れて、山を下りることに決心した。  七年の間、私は田舎(いなか)教師として小諸(こもろ)に留ま って、山の生活を眺(なが)め暮した。私が通っていた学校は貧乏 で、町や郡からの補助費にも限りがあったから、随(したが)って 受ける俸給も少く、家を支(ささ)えるに骨が折れた。そのかわり、 質素な、暮し好い土地で、月に僅(わず)かばかりの屋賃を払えば、 粗末ながら五間の部屋と、広い台所と、大きな暗い物置部屋と、桜、 躑躅(つつじ)、柿、李(すもも)、林檎(りんご)などの植えて ある古い屋敷跡の庭を借りることが出来た。私はまた、裏の流れに 近い畠(はたけ)の一部を仕切って借りて、学校の小使に来て手伝 わせたり、自分でも鍬(くわ)を執って耕したりした。そこには、 馬鈴薯(じゃがいも)、大根、豆、菜、葱(ねぎ)などを作って見 た。  こういう中で、私は別に自分の気質に適(かな)ったことを始め た。それは信州へ入ってから六年目、丁度長い日露戦争の始まった 頃であった。町から出る学校の経費はますます削減される、同僚の 体操教師も出征する、卒業した生徒の中にも兵士として出発するも のがある、よく私はそういう人達を小諸の停車場に見送って、悲壮 な別離を目撃した。東京にある知人も多く従軍した。一年の間、こ の大きな戦争の空気の中で、私はある著作に従事した。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は仙台市中央卸売市場に入荷している果物について紹介しま す。取扱量の多い果物はモモ、スイカ、メロン、グレープフルーツ、 バナナなどです。 モモ(白鳳、日川白鳳)は山梨、福島産などです。 スモモ(ソルダム、大石早生)は山梨、福島産です。 スイカは千葉、茨城産です。 メロン(アールス、アンデス、クインシー、など)は高知、山形産 です。 リンゴ(ふじ)は青森産です。 ニホンナシ(幸水)は茨城産などです。 サクランボは山形産です。 ウメは宮城産です。 ブドウ(デラウェア、巨峰 )は山形、栃木産です。 ウンシュウミカン(ハウスみかん)は熊本産です。 レモン、バレンシアオレンジ、グレープフルーツは南アフリカ産です。 バナナ、パイナップルはフィリピン産です。 キウイフル−ツはニュージーランド産です。 「くだものいちば」は下記の青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ くだもの豆知識:ニホンスモモの歴史  二ホンスモモの原生地は,中国の長江沿岸地帯と考えられていま す。日本にも原生種が分布していたとする説もありますが、奈良時 代以前に中国から渡来したとする説が有力です。  スモモは、中国の古代王朝である漢の時代には、すでに一般的な 果物であったと推測されています。故事、「李下に冠を正さず」 (他人の嫌疑を受けやすい行為は避けるようにせよとの意。出典: 古楽府)にもその名があります。  5世紀頃には、食用、医薬として多数の品種名や栽培法等が文献 にみられることから,当時、既に品種改良も行われていたと考えら れています。  わが国の「日本書紀」、「古事記」、「万葉集」にもスモモが記 載されています。江戸時代には、栽培も多少普及したようですが、 果実が酸っぱいため食用としての利用はあまりなかったようです。 ────────────────────────────── ■ 編集部より  最近は、丸ごと食べられるアンズやスモモ、さくらんぼ、ブルー ベリーなどを代わる代わる食べているので、食物繊維の摂取量は豊 富です。ロンドン・オリンピックも始まります。寝不足や夏バテに は注意してください。(tnk)  梅雨が明けてすぐ猛暑です。ももやぶどう、なし、すいかなど冷 して、暑い夏を楽しみたいものです。(HK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 Copyright(C) 2011-2012.  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