毎日くだもの200グラムメールマガジン □■ くだもの&健康ニュース Vol.208 ■◇ 2020年7月3日(金)配信 こんにちは! 「果物の消費に関する調査によると果物を食べない理由の第一位は 「太る」でした。「果物=太る」は誤りなので残念です。 ────────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ- >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:モモ ・ くだもの広場:「令和元年度果物の消費に関する調査」(連載第4回) ・ 文献紹介:果物と野菜の摂取不足で不安症が増加 ・ 文学の中の果物:日本婦道記 桃の井戸(山本周五郎) ・ くだものいちば ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   蓁々たる桃の若葉や君娶る     - 正岡子規 注)蓁々(しんしん):草木の葉の盛んに茂るさま。 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:モモ ○ 桃たっぷりのぜいたく冷製パスタ  甘酸っぱいモモと生ハムの塩味がたまらない!夏限定の冷製パス タはいかが?頂き物のモモを贅沢においしく消費 材料(2人分)  モモ 2個、プチトマト 16~20個、生ハム 4枚、モッツァレラ チーズ 1個、バジル(できれば生) 10枚、ベビーリーフ(お好み で) 40~80g、パスタ(1.4mm) 150g、塩パスタ用、オリーブオイ ル(EX)パスタ用、にんにく(チューブ可)、黒こしょう、レモン 汁、白ワイン、など。 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/5799262 ○ 豚しゃぶと桃?のぶっかけそうめん  モモがおいしい時期。豚肉と合うんです。シンプルに具は3つ。 薬味は無し。あえて言えば白コショウです。 材料(2人分)  モモ(冷凍マンゴなど)半分、豚肉(しゃぶしゃぶ用) 150g、レモ ン汁 少々、キュウリ 1本、そうめん 2束、白ワイン、白コショウ、 めんつゆ(ストレート)250ml、塩、生姜汁、片栗粉、砂糖、ユズコ ショウ、青じそ 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/3977258 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:「令和元年度果物の消費に関する調査」(連載第4回) 今回は、令和元年度「果物の消費に関する調査」の結果のうち、 今後の果物の摂取意向について紹介します。 【今後の果物摂取の意向】  今後の摂取量について、「特に変えようと思わない」が59.9%、 「増やしたい」が38.7%となっています。20代では、 「増やしたい」が男性で50.0%、女性が63.2%と他の世代 に比べて高くなっています。一方、現在の果物摂取量が100グラ ム未満の層では、増やしたいが35.3%と平均より低くなってい ます。 【果物の摂取量を増やしたい理由】  果物の摂取量を増やしたい理由は、「健康によいから」が80.4%、 「おいしいから」が66.5%、「美容に良いから」が42.1% となっています。平成30年度調査と同じ順番ですが、「おい しいから」が4%低くなっています。 【果物の摂取を増やしたい場面】  果物の摂取を増やしたい場面は、「自宅での朝食時」が54.3%、 「自宅での夕食時」が44.6%、「リラックス時間」が36.8% で、このあとに「小腹満たし」、「ティータイム」と続いてい ます。特に女性は「自宅での朝食時」がおよそ6割と男性のおよそ 4割を大きく上回っています。 【果物を減らしたい理由】  果物を減らしたいと思っている人の理由は、「太るといけないか ら」が57.1%、「他に食べる食品があるから」が28.6%、 「日持ちがせず買い置きができないから」が21.4%となってい ます。平成30年度も「太るといけないから」が1位でしたが、 31.6%からおよそ25ポイント大幅に増加しています。 ────────────────────────────── ■ 文献紹介:果物と野菜の摂取不足で不安症が増加  世界中では10%の人々が不安症に苦しんでいると推定されていま す。カナダ、トロント大学などの研究チームは、不安症と栄養状況 などのリスク要因に焦点を当てた研究を行いました。その結果、果 物と野菜の摂取量が低く、体脂肪が高いと不安症のリスクが高くな ると、「国際環境研究公衆衛生雑誌」に発表しました。  研究では、「老化に関するカナダの縦断研究」のデータ(男女26,991人 (45~85歳))を使用し、カナダ生まれの人と移民を対象に、 社会経済的、健康関連、栄養状況について不安障害との関係を調査 しました。  その結果、自己申告による医師から診断された不安症の有病率は、 総数では8.5%、移民では6.4%、カナダ生まれの人は9.3%と、移 民で低率を示しました。  また、体脂肪が26%以上、果物と野菜の摂取(1日3サービング以 下)、ペストリー(油脂の多いパイ状の生地を使った菓子パン)消 費(1日1個以上)でリスクが高くなることが分かりました。若年齢、 女性、独身、低収入、多疾患罹患状態、慢性的な疼痛、生涯喫煙歴、 BMI18.5以下(やせ型)もリスク要因でした。  不安症の負担を最小限に抑えるためには、栄養要因の解析が必要 です。特に、不安障害と食物繊維、カルシウム、ビタミンDとの関 係をさらに研究する必要があると研究者は述べています。 【文献】 Davison, K.M. et al.: Nutritional Factors, Physical Health and Immigrant Status Are Associated with Anxiety Disorders among Middle-Aged and Older Adults: Findings from Baseline Data of The Canadian Longitudinal Study on Aging (CLSA). Int. J. Environ. Res. Public. Health., 17: 1493. (2020) ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:日本婦道記 桃の井戸(山本周五郎)  ゆうべ酉(とり)の刻(こく)さがりに長橋のおばあさまが亡く なられた。長命な方で、八十七歳になっておいでだった。御臨終は 満ち潮のしぜんと退(ひ)いてゆくような御平安なものだったとい う。私はもう二日まえにお別れのご挨拶をすませていたのだが、や っぱりその時に間にあわなかったのが残念で、お唇(くち)へお水 をとってさしあげながら恥ずかしいほど泣けてしかたがなかった、 どなたかそばで「お年に御不足はないのだから……」というような ことを仰(おっ)しゃっていたが、そんなことがあるものではない。 親子となり、祖母、孫とつながる者にとっては、百年のうえにも百 年の寿を祝いたいのが人情であろう。私は孫でもなく血縁でもない けれど、この方に亡くなられたことは心の柱をなくしたようで、悲 しいともくち惜しいとも云いようのない気持でいっぱいだ。弔問の 客があとから絶えないので、ながくは御遺骸のお伽(とぎ)をして いる暇もなかった、そして廊下へ出て来ると、いつもの癖でふと庭 さきの桃の井戸へ眼をひかれた。春から冬のはじめにかけてはいつ も潺々(せんせん)と溢(あふ)れているのだが、今はすっかり雪 に埋れて、噴き口のあたり、僅かに澄んだ水の色が覗(のぞ)いて いるだけだし、そばにある桃の木がこごえたような裸の枝をひっそ りとさしのべているのもあわれだ。……私の今日あることとその井 戸とは浅からぬゆかりがあって、この家を訪れるたびに、いつもそ の井の端に佇(たたず)んでは自分をかえりみるのが習わしになっ ていた。おばあさまが亡くなっては、もうたびたびそうする機会も ないであろう。そしていつかはこの心にある記憶もはかなく薄れ去 ってしまうかも知れない。忘却ということは拒み難い時のちからだ というから。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、福岡市中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。 入荷量が多いのは、ミカン、リンゴ、ブドウ、モモ、メロン、スイ カ、バナナ、パイナップル、キウイフルーツなどです。 [旬の果物と産地] ウンシュウミカンは佐賀、福岡産です。 甘ナツミカンは福岡産です。 レモンはアメリカ産です。 バレンシアオレンジはオーストラリア産、グレープフルーツは南ア フリカ産です。 リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林)は青森産です。 ブドウ(デラウェア、巨峰、シャインマスカット、など)は島根、 福岡産です。 モモ(白鳳、日川白鳳、など)は福岡、佐賀産です。 スモモ(ソルダム、など)は福岡産です。 サクランボ(佐藤錦)は山形産です。 メロン(アールス、アンデス、など)は長崎、愛知、宮崎、熊本産です。 スイカは大分、鳥取、長崎産です。 バナナはフィリピン産などです。 パイナップルはフィリピン産です。 キウイフルーツはニュージーランド産です。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ 編集部より  「果物を食べると太る」には、メデイアにおける医師などの「糖 分=太る」発言が背景にあると思っています。そして、それを助長 しているのが「糖分フリー食品」の宣伝ではないかと感じています。 (tnk)  日本では、新型コロナウィルスの緊急事態宣言が解除されておよ そ1か月が経ちましたが、世界各国の感染は拡大の一途を続けてお り、まだまだ長い闘いが続きます。皆さん、くれぐれも気を付けて お過ごしください。(EK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 kudamononews@kudamono200.or.jp Copyright(C) 2011-2020.  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