毎日くだもの200グラムメールマガジン □■ くだもの&健康ニュース Vol.194  ■◇ 2019年11月22日(金)配信 こんにちは! 健康や幸福のためには、毎日くだものを少なくとも握り拳4個以上 食べることが大切とアメリカ、コーネル大学の研究者が述べています。 ───────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ- >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:イチゴ ・ くだもの広場:いよいよりんごのシーズン ・ 文献紹介:果物・野菜を9~13サービング摂取する理由 ・ 文学の中の果物:植物知識(牧野富太郎) ・ くだものいちば ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   清姫か涙の玉や蛇いちご     - 正岡子規 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:イチゴ ○ 苺の赤ワインスープ  赤ワインを使ったイチゴのシンプルなスープです。 材料(2~3人分)  冷凍イチゴ 20粒、赤ワイン 100cc、蜂蜜 大さじ1杯、ブルーベ リー、メレンゲ、ハーブ(ミント、ディル、セルフィーユ)、アラ ザン、オリーブオイル 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/5400689 ○ クリスマス、フルーツパスタ  フルーツたっぷりで彩りもキレイな、デザートパスタ 材料(3人分)  イチゴ、バナナ、キウイフルーツなどお好みのフルーツ 適宜、 ファルファーレ 50g、塩 小さじ1杯、カスタードクリーム(卵 2 個、砂糖 50g、小麦粉 20g、牛乳 カップ2杯、など。 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/4236627 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:いよいよりんごのシーズン おじさん:立冬も過ぎて、北からは雪の便りが届き、冬が近づいて  きた。冬の代表的な果物、というよりも、果物の代表といっても  いいものが、みかん、りんごだね。今日は、まず、りんごのこと  をお話ししよう。 リン:いまでは、果物の代表になったりんごだけど、日本ではいつ  ごろから栽培が始まったのかな。 ミカ:日本の各地で栽培されているし、たくさんの品種もあるから、  ずいぶんと前から栽培されていたんだと思うわ。 おじさん:今、私たちが食べているりんごは、西洋りんごといわれ  るもので、名前のとおり、ヨーロッパ、アメリカから導入された  品種だ。明治政府が、明治初期に品種導入を行い、全国に配布し  たのが本格的な始まりなので、およそ150年の歴史があること  になるね。 リン:今は、どれくらいの量が生産されているのかしら。 おじさん:平成29年産の収穫量は、全国で735,200トンと  なっていて、みかんの741,300トンとほぼ同じ量が収穫さ  れていて、果物の中では、2番目に多い収穫量になっている。県  別の生産量では、青森県が第1位で415,900トン、全国の  57%、第2位が長野県で149,100トン、全国の20%、  第3位が山形県で41,700トン、全国の6%となっており、  この上位3県で全体の83%を生産している。品種別では、「ふ  じ」が断然多く、376,800トンで全体の51%、第2位が  「つがる」で83,600トン、全体の11%、第3位が「王   林」で57,000トン、全体の8%となっており、この3品種  で全体の70%を占めている。ほかにも、たくさんの品種があり、  日本各地で生産されている。一番たくさん生産されている「ふ   じ」は、1939年に農林省園芸試験場東北支場で「国光」と   「デリシャス」を交配して育成され、1962年に「ふじ」と命  名された。ふじの名前の由来は、育成地が青森県藤崎町であるこ  とと富士山のように日本一になってほしいという願いが込められ  たと言われている。実際に名前のとおり、1981年には栽培面  積が日本一の品種となり、2001年には世界の主要なりんごの  生産統計により、世界で一番多く栽培されている品種がふじだと  分かった。ふじは、果肉は硬く甘みが強く、食味が大変優れてお  り貯蔵性にも優れている。品種育成から80年、品種登録から  60年近く経つ中で、すでに40年近く、日本一の栽培面積を守り  続けている。 ミカ:日本一を守り続けているふじは、とっても美味しいけど、り  んごには、ほかにもたくさんの品種があり、新しい品種も育成さ  れているから、色々なりんごを食べ比べてみたいわ。 おじさん:そうだね。食べ比べをしている間に、自分にぴったりの  品種が見つかるかもしれない。是非、色々なりんごをたくさん食  べて欲しいな。 ────────────────────────────── ■ 文献紹介:果物・野菜を9~13サービング摂取する理由  アメリカ、コーネル大学の食品科学科の研究者は、果物と野菜を 9~13サービング摂取する食事に変更すると、成分間の相乗効果、 相互作用によって生活習慣病の予防効果が高まると、「栄養の進 歩」にまとめています。  果物、野菜、全粒穀物、ナッツなどの植物性食品の定期的な摂取 は、心臓病、がん、脳卒中、糖尿病、アルツハイマー病、白内障、 年齢関連の機能低下などの慢性疾患の発症リスクと負の相関がある ことが明らかとなっています。  例えば、アメリカにおけるすべてのガンの死亡者の三分の一は、 食事内容の改善によって防ぐことができると推定されています。従 って、果物など植物性の食事への変更は、慢性疾患の発生率を減ら すための実用的かつ効果的な戦略です。そのため、少なくとも、果 物を4サービング、野菜を5サービングの合計9サービングの摂取 が必要です。  しかし、アメリカ人のための食事ガイドライン(2010)で推奨さ れている摂取量と実際に摂取している量との間には大きなギャップ があります。  重要なのは、利用可能なすべての形態の果物と野菜の合計量を9~ 13サービングに増やすように消費者に推奨することです。具体的に は、新鮮な果物や野菜だけでなく冷凍や加工品(缶詰、調理済み、 100%フルーツジュース、100%野菜ジュース、ドライフルーツな ど)も含みます。果物など植物性食品には、さまざまな植物化学物 質(フェノール、フラボノイド、カロテノイド)、ビタミン、ミネ ラル、食物繊維が含まれています。  こうした生理活性化合物は、果物、野菜、穀物ごとに組成と比率 が大きく異なり、多くの場合互いに補完的なメカニズムがあるため、 最大の健康効果を得るには、さまざまな植物ベースの食品を毎日摂 取することが大切です。  果物などの植物性食品の健康上の利点は、生理活性化合物と他の 栄養分の間の相乗効果または相互作用に起因することが示唆されて います。  従って、消費者は、生体内の代謝バランスを崩す抗酸化物質や生 物活性化合物などのサプリメントや栄養補助食品を避け、果物や野 菜、全粒穀物など、様々な植物性食品で、代謝バランスの取れた食 事から最適な栄養、健康、幸福を獲得できると研究者は述べていま す。 【文献】 Liu, R.H.: Health-promoting components of fruits and vegetables in the diet. Adv. Nutr., 4: 384S-392S. (2013) [doi: 10.3945/an.112.003517] ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:植物知識(牧野富太郎) オランダイチゴ  オランダイチゴは今日(こんにち)市場では、単にイチゴと呼ん で通じている。けれども単にイチゴでは物足りなく、且つ他のイチ ゴ(市場には出ぬけれど)とその名が混雑する。人によっては草苺 (くさいちご)と呼んでいれど、これも別にクサイチゴがあるから 名が重複して困る。オランダイチゴの名は回りくどくて言いにくい し、他の名は混雑、重複するし困ったものだ。あるいは西洋イチゴ といってもよかろうが、いっそ英語のストローベリ(Strawberry) で呼ぶかな、それがご時勢(じせい)向きかもしれない。  このオランダイチゴをむずかしく学名で呼ぶとすれば、それは Fragaria chiloensis Duch. var. ananassa Bailey である。日本産 のモリイチゴ(シロバナヘビイチゴ)もその姉妹品で、これは Fragaria nipponica Makino であり、いま一つ同属の日本産は、ノウ ゴイチゴで、それは Fragaria Iinumae Makino である。このモリ イチゴもノウゴイチゴも共にその実はオランダイチゴそっくりで、 ただ小形であるばかりである。その形、その味、その香(にお)い、 なんらオランダイチゴと変わりはない。わが邦(くに)の園芸家が これに着目し、大いにその品種の改良を企(くわだ)てなかったの は、大(だい)なる落度(おちど)である。  このオランダイチゴ、すなわちストローベリの実の食(く)うと ころは、その花托(かたく)が放大して赤色(せきしょく)を呈 (てい)し味が甘く、香(にお)いがあって軟(やわ)らかい肉質 をなしている部分である。人々はその花托すなわち茎の頂部、換言 (かんげん)すればその茎を食しているのであって、本当の果実を 食っているのではない(いっしょに口には入って行けども)。され ば本当の果実とはどこをいっているかというと、それはその放大せ る花托面に散布して付着している細小な粒状そのものである。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、沖縄県中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。 入荷量が多いのは、ミカン、リンゴ、カキ、バナナ、パイナップル などです。 [旬の果物と産地] ウンシュウミカンは熊本産などです。 バレンシアオレンジはオーストラリア産、レモンはアメリカ産、グ レープフルーツは南アフリカ産です。 リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林)は青森、長野産です。 セイヨウナシは山形産、 カキ(富有、など)は奈良産です。 ブドウ(巨峰、など)は長野産です。 メロン(アールス、ハネデュー、など)は熊本、オーストラリア産 です。 バナナはフィリピン産 パイナップルはフィリピン産 キウイフルーツはニュージーランド産です。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ 編集部より  果物にまつわる歴史を探っていくと、事典などに載っている事柄 に誤りが見つかります。そして、その誤りが、コピー&ペーストで 増え続けています。コンピュータの発達した最近のこととは限りま せん。面白いです。(tnk)  今年も、大きな自然災害がたくさんありました。被災されました 皆様には、心よりお見舞い申し上げます。遅めの秋と思っている間 に、あっという間に冬の到来で、街中ではマスク姿も散見されるよ うになりました。朝晩はめっきり冷え込むようになりましたので、 美味しく、栄養のある果物をたくさん食べて風邪などひかないよう に注意しましょう。(EK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 kudamononews@kudamono200.or.jp Copyright(C) 2011-2019.  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