毎日くだもの200グラムメールマガジン □■ くだもの&健康ニュース Vol.175 ■◇ 2019年2月8日(金)配信 こんにちは! 果物など植物性食品の摂取で生活習慣病が予防出来るとする動かし がたい証拠が蓄積中です。 ───────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ- >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:ナッツ、フルーツ、チョコレート ・ 文献紹介:果物など植物性の炭水化物摂取で糖尿病リスクが低下 ・ 文献紹介:健康的な食事は目の病気(加齢黄斑変性症)のリスクを下げる ・ 文学の中の果物:甘話休題(古川緑波) ・ くだものいちば ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   まだ咲いてゐまいと見れば梅の花     - 正岡子規 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:ナッツ、フルーツ、チョコレート ○ 白ガトーショコラナッツ&フルーツ  ホワイトチョコの甘い香り。アーモンド、アンズ、ドライイチゴ、 ホワイトチョコチップ。クリスマス、バレンタインなどプレゼント にも。 材料(底径5cmカップ5個)  アーモンド 5g、ドライイチゴ 1g(小さじ1/2)、ドライアンズ 2個、ホワイトチョコレート 50g、ホワイトチョコチップ 5g、無 塩バターorマーガリン 20g、卵(L) 1個、砂糖、牛乳、薄力粉 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/3560815 ○ ナッツとドライフルーツのブラウニー  軽めのブラウニーにお好みのトッピングを。バレンタインにも是非 材料(18cmスクエア型)  ナッツ類 お好み量、ドライフルーツ お好み量、チョコレート 100g、バター 50g、卵 1個、グラニュー糖、牛乳、薄力粉、ココア パウダー 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 https://cookpad.com/recipe/5436670 ────────────────────────────── ■ 文献紹介:果物など植物性の炭水化物摂取で糖尿病リスクが低下  わが国では、果物などに含まれている炭水化物の摂取を否定する 肉食ダイエットが流行っていますが、その健康リスクも指摘されて います。  一方で、ダッシュ(DASH)ダイエット(果物を毎日、握り拳5 個)など、果物など植物性食品の摂取量が多い食生活が生活習慣病 予防に有効であるとする証拠が次々と報告されています。  例えば、炭水化物の摂取量が多く、植物性のタンパク質や脂質の 摂取量が多いひとは、動物性食品ベースの低炭水化物食の人と比べ て寿命が長いと、「ランセット」(メルマガ164号掲載)でも報告 されています。  今回、アメリカ「責任ある医療のための医師の会」の研究チーム は、BMI25以上の人を対象に行った研究から、カロリー制限をしな い植物性の高炭水化物食は、運動量を増やさなくても体重と体脂肪 が減少したばかりか、インスリン機能も改善したと、「栄養素」に 発表しました。  研究では、被験者を2群に分け、無作為臨床試験を行いました。 植物性食群では、一切の動物性食品を避け、料理や加工食品に添加 された油も1日20~30gとしました。それ以外は制限を設けず、炭水 化物やカロリーは好きなだけ摂って良いとしました。対照群は、普 段通り、肉や乳製品を含む食事としました。両群ともに、運動につ いてはこれまで通りの習慣を維持してもらうこととしました。  16週間経過後、試験開始前に比べ、対照群では炭水化物摂取量に 変化はみられませんでしたが、植物性食群では炭水化物摂取量が増 加したほか、炭水化物由来のエネルギー比率も高くなりました。ま た、炭水化物と食物繊維が同時に摂れる果物や野菜、全粒穀物や豆 類を豊富に摂取していました。  その結果、植物性食群のみにおいてBMI・体重・体脂肪量・内臓 脂肪量・インスリン抵抗性が有意に低下したことが分かりました。  今回の結果は、植物性食品ベースの高炭水化物食が体重や身体の 調整に役立ち、2型糖尿病のリスクを低下させるという先行研究を 裏付けています。従って、 「炭水化物を恐れさせるようなダイエ ットが流行っていますが、健康的な炭水化物(果物、野菜、豆類、 全粒穀物由来の炭水化物)は、私たちの身体にとって最も健全な栄 養源である」と研究者らは述べています。 【文献】 Kahleova, H. et al.: A Plant-Based High-Carbohydrate, Low-Fat Diet in Overweight Individuals in a 16-Week Randomized Clinical Trial: The Role of Carbohydrates. Nutrients, 10: 1302. (2018) https://doi.org/10.3390/nu10091302 ─────────────────────── ■ 文献紹介:健康的な食事は目の病気(加齢黄斑変性症)のリスクを下げる  果物や野菜の摂取量が多い地中海型ダイエットやダッシュ(DASH) ダイエットの健康効果についての証拠が蓄積しています。今回 は、目の病気(加齢黄斑変性症)との関係を明らかにした論文を紹 介します。  ニュージーランド・オークランド大学の研究チームは、最近発表 された質の高い加齢黄斑変性症の研究をレビューした結果、発症と 進行には食生活が強く影響していると、「臨床・実験眼科学」に発 表しました。  研究では、18件の質の高い研究について系統的レビューを実施し た結果、地中海型ダイエット・スコアが高いと、加齢黄斑変性症の 進行リスクが低いことが分かりました。また、果物、野菜、豆、全 粒穀物、トマト、魚介類が豊富な東洋型(オリエンタル型)ダイエ ットも加齢黄斑変性のリスクが低いことと関連していました。  一方、赤肉、加工肉、高脂肪製品、フライドポテト、精製穀物、 卵が豊富な西洋型ダイエットは、加齢黄斑変性症のリスクを高めま した。  さらに、カロテノイドが豊富な緑黄色野菜とオメガ-3系脂肪酸が 多い魚介類の摂取は、加齢黄斑変性症のリスクを下げるのに有効で した。血液中のブドウ糖濃度の指標であるグリセミックインデック スの高い食事や飲酒も加齢黄斑変性のリスクを高めました。  以上の結果から、網膜に必要な栄養素を含み、酸化ストレスを与 える食品を摂取しない食事に改善することが、加齢黄斑変性症の予 防に極めて有効であると、研究者らは結論づけています。 【文献】 Chapman, N.A. et al.: Role of diet and food intake in age-related macular degeneration: a systematic review. Clin. Exp. Ophthalmol., online Jun 21. (2018) [doi: 10.1111/ceo.13343] ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:甘話休題(古川緑波)  マカロンが先ず第一の贅沢なもの、これは後年「人形の家」のノ ラが、しきりに食べることを知り、イプセンも、マカロンの愛用者 ではなかったかと思った。  マカロンの、いささか濃厚な味は、然しフランスの乾菓(キャン ディーではない。いまで謂(い)うクッキー)の王者だった。  マカロンの他にデセール、サブレー、ウーブリ、ビスクイなどと いう種類があり、乾葡萄の枝ごとのもあった。  これらは、実に美味いとも何とも、口に入れれば、バタのコッテ リした味が、ほろほろと甘えて来る。ああ思い出す。  僕は後年、あれは(あんなに美味かったのは)子供の頃のことを、 美化して思い出しているんじゃないかな? という気がして来た。 つまり、あれを今食べてみれば、大したことはないんじゃないか、 と。  ところが、最近その頃の青木堂に関係していた人に、青木堂では、 それらの乾菓は、当時フランスから輸入していたのだということを 聞いて、それじゃあ美味かった筈だと思い、昔は随分日本も贅沢だ ったんだなあと思った。  青木堂という店は、当時市内何軒かチェーンストアーがあり、僕 の言っているのは麹町の店のことである。  本郷の赤門傍にも青木堂があって、その二階は喫茶部になってい た。そこで食ったシュウクリームの味、それに大きなコップに入っ たココアの味を覚えている。  そういう乾菓を愛したせいか、長ずるに及んでも、僕はクッキー の類が好きだった。  戦争前は銀座のコロムバンのクッキーが、何と言ってもよかった。  神戸のユーハイムその他にも、クッキーは美味いのがあったが、 僕はコロムバンのを一番好み、二番目は、トリコロールのだった。 トリコロールの方は、少し甘過ぎて、ひつこかったが、又別な味が あった。  これらのクッキーを、僕は旅行先へも送らせて、毎朝愛食したも のである。  さて、それでは、クッキーは戦後何処がうまいか、ということに なると、僕は戦前ほどうまいものは現在は無い、と答える。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、札幌市中央卸売市場に入荷している果物を紹介します。 入荷量が多いのは、ミカン、デコポン、イヨカン、リンゴ、イチゴ バナナ、パイナップルなどです。 ウンシュウミカンは和歌山、静岡、長崎産です。 甘ナツミカンは鹿児島産、イヨカン(宮内)は愛媛産、ハッサクは 和歌山、熊本産です。デコポンは愛媛産です。 ネーブルオレンジ、レモンはアメリカ産、グレープフルーツは南ア フリカ、アメリカ、イスラエル産です。 リンゴ(ジョナゴールド、ふじ、王林)は青森、北海道産です。 イチゴ(あまおう、など)は福岡、宮城産です。 バナナはフィリピン、エクアドル産です。 パイナップルはフィリピン産です。 キウイフルーツはニュージーランド産です。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ 編集部より  世間では、「果物など炭水化物を含む食品は悪い」と言われてい ますが、これは誤りであるとする医科学的な証拠が出そろったと思 います。いつか、流行のダイエットと医科学的な潮流とが同じにな るのでしょうか。(tnk)  節分も終わり、暦の上では春になりました。東京では観測史上最も 暖かい立春だったそうですが、まだ雪深い中で立春を迎えたところ も多いことでしょう。本格的な春になるまでは三寒四温が続くことと 思いますが、果物で栄養補給して体調を維持しましょう。(HK) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 kudamononews@kudamono200.or.jp Copyright(C) 2011-2019.  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