毎日くだもの200グラムメールマガジン □■□ くだもの&健康ニュース Vol.107 ■□■ 2016年4月8日(金)配信 みなさん、こんにちは! 食事バランスガイドの食生活で長寿に!だから果物! ───────────────────────────── 毎日くだもの200グラム以上食べましょう! 公式ホームページは下記です。 http://www.kudamono200.or.jp ────────────────────────────── <<< 本日のメニュ− >>> ・ 季節の便り ・ くだものレシピ:マンゴー ・ くだもの広場:働き盛り世代の果物消費(その2) ・ 文献紹介:食事バランスガイドで長寿に! ・ 文学の中の果物:野草雑記(柳田國男) ・ くだものいちば ・ くだもの豆知識:マンゴー ・ 編集部より ────────────────────────────── ■ 季節の便り   桜より奧に桃さく上野哉    − 正岡子規 ────────────────────────────── ■ くだものレシピ:マンゴー ○ 子ども喜ぶドライマンゴーカレー  マンゴーの甘さが加わわることで、ドライカレーの辛さが緩和さ れて小さな子もたくさん食べてくれます 材料(4人分)  マンゴー 2枚、玉ねぎ 1個、挽き肉 200g、トマトピューレ 1 袋、ドライカレーの素 1袋 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 http://cookpad.com/recipe/3774084 ○ 牛蒡*マンゴーヨーグルトサラダ  食物繊維たっぷりの牛蒡とドライマンゴー、水菜の爽やかヨーグ ルトサラダです! 材料(4〜6人分)  ドライマンゴー 1/2枚、ごぼう 約1/2本、水菜 1かぶ、ヨーグル ト 大さじ3杯、マヨネーズ 大さじ2杯、オリーブオイル 大さじ1杯、 など。 作り方とできあがりの写真は下記のサイトにあります。 http://cookpad.com/recipe/3762938 ────────────────────────────── ■ くだもの広場:働き盛り世代の果物消費(その2)  果物の消費量が少ない働き盛り世代(20〜40歳台)を対象にした アンケート調査を中央果実協会が実施しました。調査結果について ミカさん、リン太君と一緒に見てゆきましょう。 おじさん:中央果実協会では、平成27年度の果物の消費に関する調査   を生活スタイルの違いに着目して実施したんだ。調査方法は、   インターネット調査により、働き盛り世代(20〜40歳代)を   専業主婦(夫)、デスクワーク中心の内勤職、外回り中心の   営業職、現場・工場勤務中心職の4つに区分して、果物の摂取   頻度や一日の摂取量等を調べたんだ。 ミカ:家で家事や育児をしてる人と仕事で働いている人では、食事   の仕方も大きく違うよね。また、仕事で主に働く場所が室内と   屋外でも違いがあるかもしれないからね。 リン:それで、結果はどうなの。 おじさん:まず、果物の摂取頻度を、ほぼ毎日食べる人、週3〜4日、   週1〜2日、月1〜3、ほとんど食べない、の5区分で調査したん   だ。専業主婦(夫)では、ほぼ毎日が25%、週3〜4日が25%で   週3日以上の人が約半数を占めており、ほとんど食べない人は9   %と少ない結果だね。家の外で仕事をしている人について、週   3日以上食べる人の割合をみると、デスクワーク中心の内勤職で   は43%、外回りの営業職では38%、現場・工場勤務では30%と専   業主婦(夫)に比べてだんだん少なくなっているね。また、   ほとんど食べない人は、内勤職では14%、営業職では25%、現   場・工場職では27%と高まる傾向にあるんだ。 ミカ:生活スタイルが違えば、果物の消費に随分と違いがあるね。 おじさん:もちろん、専業主婦(夫)の中でもほとんど食べない人   が居るし、工場・現場勤務の人でも毎日食べる人がいるけど、   全体でみれば、家庭外で仕事をしている人は摂取頻度が少ない   傾向にあるね。 リン:果物を食べる場面なんかも違うのかなあ。 おじさん:果物の摂取時間帯について、朝食、昼食、夕食、間食に   区分して調査した結果によると、最も多い時間帯を朝食時とし   ている人の割合が高いのは専業主婦(夫)(41%)、内勤職   (46%)で、一方、最も多い時間帯を夕食時としている人の割   合が高いのは営業職(49%)、現場・工場勤務(42%)となっ   ているね。最も多い時間帯を間食としている人は、現場・工場   勤務(23%)が他に比べて高いね。 ミカ、リン:じゃあ、1日の摂取量ではどのように違うの? おじさん:それは次回にするね。でも少しだけヒントを言うと。   「食べている人は食べているんだ。」  ────────────────────────────── ■ 文献紹介:食事バランスガイドで長寿に!  国立国際医療研究センター、東京女子医科大学、国立がん研究セ ンターの共同研究チームは、食事バランスガイドに適った食事をす る日本人は、すべての死因および心血管疾患、特に脳卒中による死 亡のリスクが低いことが分かったと、「イギリス医学雑誌(BM J)」に発表しました。  食事バランスガイドは、2005年に作られた日本人のための食事ガ イドラインであり、コマの形をしたフードピラミッドが特徴です (用語解説)。  研究では、45歳から75歳の男性36,624人と女性42,920人を対象に、 食習慣や生活習慣について15年間追跡調査を行い、ガン、脳卒中、 心臓病、慢性肝疾患との関連を解析しました。  その結果、男女ともに、食事がバランスガイドの遵守度が高かっ た上位25%の人は、最も低かった下位25%の人に比べて、15年間の全 死因による死亡率が15%も低いことが分かりました。この予防効果 は、特に心血管疾患の死亡率の低下によるものでした。  以上の結果から、研究チームは、「エネルギー、穀物、野菜、果 物、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品、菓子、酒のバランスのとれた 食習慣は、主に心血管系疾患による死亡リスクを減らすことができ る」と結論づけ、食事バランスガイドに基づいた食生活は、日本人 の長寿に寄与する」と述べています。 【用語解説】 食事バランスガイド 食事バランスガイド」は、従来の栄養成分表示とは異なり、料理の 組み合わせから、 栄養バランスを見直すことができるものです。 食に携わる企業の場合、自社商品に どんな料理を組み合わせるべ きかを考えたり、より健康的な食生活を消費者に啓発するツールで す。果物は1日当たり2SV(サービング:200g)です。 詳細は下記サイトを御覧ください。 http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/ 【文献】 Kurotani, K. et al.: Quality of diet and mortality among Japanese men and women: Japan Public Health Center based prospective study. BMJ., 352: i1209. (2016) [doi: 10.1136/bmj.i1209] ────────────────────────────── ■ 文学の中の果物:野草雑記(柳田國男)  紙やセルロイドの色々の玩具で育てられた人は殆(ほとんと)想 像も出来ぬ話であるが、以前の子供は春の立ち帰るを待ち兼ねて、 こうして銘々(めいめい)の遊戯材料を求めたのであった。人が天 然と仲が良くなるのも、本当にそれだけの理由があったのである。 しかもその玩具が時々の流行を追うたことは、昔もやはり今と同じ であった。その中でも起原が古く、何度も時を隔てて戻って来たか と思うのは、タンポポの茎を折って両方を少し割り、それを水の中 に入れて、その外皮の円(まる)く反りかえるのを見ている遊びで あった。子供でなければそのような気の長い見物は出来ないと思う。 これも上総の幾つかの郡において、今でもニガ菜の花をマンゴマン ゴといっている。それがいかなる理由から、そう呼ぶかを知らぬ人 も多くなったが、百年ほど前に著された深川元儁(ふかがわもとと し)の『三州漫録』にその説明がしてある。市原郡の立野(たち の)という村で実見したと言っている。小児は蒲公英の茎を割 (さ)いて置いて、「まんごまんごまがれ」という文句を唱える。 そうすると草はあたかもその号令に従うかの如(ごと)く、徐々と して曲って来るのであった。これから遠く離れた愛知県の宝飯(ほ い)郡額田(ぬかた)郡、また幡豆(はず)郡の一部においても、 タンポポをマンゴと呼んでいる土地が今でもある。更に西の方に行 って大分県玖珠(くす)郡の山村にも、この草をマンガレと称する 処がある。時を同じうしてこの遊戯が流行したのでないまでも、と にかくにいつの頃にか九州にも「曲れ」という唱えごとは用いられ ていたのである。 ────────────────────────────── ■ くだものいちば  今回は、果物産地の愛媛県松山市中央卸売市場に入荷している果 物について紹介します。入荷量が多いのは、清見、不知火、ナツミ カン、リンゴ、イチゴ、スイカ、バナナなどです。スイカの取り扱 い量も増えてきました。 ネーブルオレンジはアメリカ、愛媛産などです。 甘ナツミカン、イヨカン、ハッサク、レモン、キンカンは愛媛産で す。 清見、不知火(デコポン)、せとかは愛媛産です。 リンゴ(ジョナゴールド、王林、ふじ)は青森産です。 イチゴ(紅ほっぺ、あまおう、など)は愛媛産です。 メロン(アールス、など)は高知、静岡、宮崎産です。 スイカは熊本産です。 バナナはフィリピン、エクアドル産 キウイフルーツ(ヘイワード)は愛媛産です。 「くだものいちば」は青果物市況情報を参考に作成しています。 https://www.seisen.maff.go.jp/seisen/bs04b040md001/BS04B040UC010SC999-Evt001.do ────────────────────────────── ■ くだもの豆知識:マンゴー  アジアが原産の落葉果樹マンゴーは、樹高が30m以上にもなりま す。、果実は丸くて扁平で果肉は黄金色です。緑色の果実を収穫し 迫熟して食べます。  東南アジアでは4000〜6000年前にはすでに栽培が行われていたと 考えられています。現在では、世界中の熱帯地域で栽培されていま すが、インドで最も多く栽培されています。黄緑色の果実はチャツ ネなどに加工されています。マンゴーは、インドでは民話に登場す るだけでなく、宗教的儀式にも関係しています。  マンゴーの伝搬経路はまだよく分かっていませんが、マンゴーの ことをマンガと呼ぶポルトガル人が16世紀にインド洋の島々からア フリカ沿岸部に広めたことは確実だと考えられています。ブラジル では、1700年頃に栽培がはじまり、18世紀中頃には西インド諸島に、 19世紀初頭には北アメリカのフロリダにまで到達しました。マン ゴーは西インド諸島やフロリダではとても人気のある果物です。  マンゴーはウルシ科に属しているので、アレルギー体質の人はマ ンゴーの果汁や樹液に触れるとかぶれることがあります。  マンゴーには、食物繊維はもちろんのこと、ビタミンAやビタミ ンC、カリウムが豊富です。また、マンゴーの種子はゆがいたり煎 ったりして食べることができます。 ────────────────────────────── ■ 編集部より  2001年、中央果実協会は、食事の中で「毎日くだもの200グラ ム」の摂取が必要であると提唱しました。この方針は、2005年の食 事バランスガイドに導入されました。今号で紹介した文献から、そ の医科学的な正当性がはっきりとしました。当初は、果物を扱う、 扱わないに関わらず様々な批判を受けたので、今回の結果を素直に 喜んでいます。とはいえ、果物の摂取量が増えていないのはとても 残念です。(tnk)  肌寒くハッキリしない日が続いていますが、公園では花見の真っ 盛り。今年は例年よりも見頃の期間が長いような気もします。  染井吉野も花だけで終わらずに、サクランボでも楽しむことがで きれば、果物がもっと身近に感じてもらえるのですけどね。(KM) ────────────────────────────── ◆発 行◆ 公益財団法人中央果実協会 Copyright(C) 2011-2016.  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